マキタ4093D(コードレスクリーナー)のレストア

レストアしたマキタ4093D 修理・改造・メンテナンス

マキタ4093Dという充電式コードレスクリーナーを手に入れました。
保証なしのジャンク品ということで税込330円でしたが、掃除機として使用できるものなのでしょうか?
分解清掃しつつ動作確認してみます。

マキタ4093D 状態の確認

本体+隙間ノズルのみだったので店頭での動作確認はできませんでした。

マキタ4093D銘板

銘板を見ると型番は「4093D」でDC9.6Vのニッカド電池パックを使うようです。
2012年頃に廃番となったようなので10年以上前のモデルという事ですね。

マキタ4093Dジャンク

外観はこんな感じ。
一見それほど汚れてないように見えますが、細かな傷や埃・砂が全体に満遍なく付着しています。

崩壊したスポンジシート(フィルター)

ダストボックスの蓋を開けてみると、標準で装着されているダストバッグは無くスポンジフィルターは加水分解でボロボロに。
幸いなことにインレット用パッキンのフタ部分は残っていました。
(これが脱落していると吸い取ったゴミが逆流して漏れ出します)

マキタ4093D電池室

電池ボックスです。
この形状、これに見覚えがあったからジャンク品であっても購入したという訳です。

以前レストアしたドリルドライバー「6095D」が同じタイプのバッテリーなので、とりあえずモーターが回るかどうかの確認くらいできるだろうと判断。

マキタ4093Dと高容量バッテリ9002

高容量バッテリ「9002」を装着してみたところ、スイッチを入れたら無事にモーターは回転しました。
ただ回転音がうるさくノイズ混じりだったので正常動作してるとは言い難い状態でした。

とりあえずゴミにならなくてすんだようなので、分解清掃しつつ不具合の確認などしていきたいと思います。

マキタ4093Dの分解清掃

まずは本体を分解し各パーツを清掃しながら点検していきます。

本体を分解

本体の分解は簡単、バッテリーの蓋を外しケース右側に見えるネジ7本を取り外すだけで本体が左右に二分割されます。
(ネジ7本中2本はダストボックスのカバーを開けた中にあります)

分解したマキタ4093D

本体ケースが分解できました。
外観の汚れからケース内の汚れは酷いものだろうと想像していましたが思いのほかキレイなほうでした。
欠品や破損等もなさそうで期待が持てます。

崩壊した排気フィルター

左右ケースの排気孔には排気用のスポンジフィルターが取り付けられています。
再利用しようと取り外しを試みましたが、こちらもやはり経年による加水分解でボロボロに。
一応取り外し前にサイズは測っておいたので何かしら対策を考えましょう。

外装パーツの洗浄

分解できる範囲で外したパーツですが、まずは水洗いできる汚れの酷い外装パーツの洗浄から始めます。

シンクでマキタ4093Dの外装パーツを洗浄

ガーデンシンクに水を張りスポンジや歯ブラシを使って台所用洗剤で丸洗いします。
スポンジが入りにくい細かい部分は歯ブラシを使っての洗浄が楽ですね。

モーターの軸に潤滑油を差して動作確認

水洗いしたプラスチックパーツを乾かしている間にモーターや基板等のパーツを掃除します。
基板や配線の埃汚れは歯ブラシで簡単に落ちましたが、ファンは簡単ではなく急須の注ぎ口ブラシなども使ってできる限り埃汚れを除去しました。

気持ちよく使うためにはファンを水洗いしたいところですが、ファン部分はモーター軸に圧入されていて分離できませんからここは妥協します。

モーター・ファン部の掃除が済んだら異音が出ていたモーターの軸に潤滑スプレーを吹きます。
この状態でバッテリーを仮接続して動作確認。最初よりノイズは減りましたが静かになったとは言えない感じですね。

10年以上前の掃除機ですからここは致した方ないところ。
モーターアッシーで部品を取り寄せる事もできそうですが、300円で買ったジャンク品にかけるコストではないですね。

清掃したマキタ4093Dのパーツ

ということで分解したパーツの掃除と点検が終わりました。

フィルタースポンジの作成

次に加水分解でボロボロになっていたスポンジフィルターをなんとかしてみたいと思います。

hikari FT5-30フィルターとマキタスポンジシート424804-0

たまたま持っていた同じマキタのコードレスクリーナー「4076D」に、形が似てるっぽい厚さ7mmで半円形状のスポンジフィルターが使われていたので「4093D」に装着してみたらジャストフィットでした。

純正部品の「424804-0 [スポンジシート]」は300円程度で購入可能なようですが、今回はホームセンターで買ってきた厚さ5mmの汎用のフィルター「FT5-30」というものを使ってみます。
値段は概ね3〜400円くらいで、今回購入した30x30cmの他に20cmのものや10x50cmのもの、厚さ10mmのものあるので必要に応じて選べば良いでしょう。

市販のモルトフィルターを切り出してスポンジフィルターを作成

「4076D」のフィルターを型取りして汎用スポンジフィルターを切り出してみました。
縦横は大体75x110mm、排気用フィルターは50x65mmとしました。

純正フィルターの厚み7mmに対して5mmと薄くなりますが何もないよりマシでしょう。
薄さゆえの問題があるなら二枚重ねにしても良さそうです。

組み立て

スポンジフィルターも用意できたので本体を組み立てていきます。

排気口のフィルター

最初に本体ケース左右の排気口付近にフィルターを取り付けます。
元々は接着剤で固定していたようですが三本のピンに挿したら固定できました。

マキタ4093D清掃した部品を組み立て

左側ケースにモーター、電池ボックス、基板、スイッチ、インレットとインレットパッキンを装着。
配線や各パーツの配置を整え右側ケースを被せます。
ケースの合わせ目にズレなどがないか確認できたらネジ7本で固定します。

自作したフィルタースポンジを装着

組み上がった本体のダストボックスに自作スポンジフィルターを装着してみます。
うん、問題ないですね。
予備もたくさんあるので安心です(笑)

ダストバッグA-43957を装着

不足していたダストバッグ「A43957」は新品をホームセンターで購入。
他にはA-58257 [高機能ダストバッグ]や、使い捨てでいい人は紙パック10枚入りというのもありますね。

ヨドバシ.com - マキタ makita A43957 [ダストバック 1枚入り] 通販【全品無料配達】
不織布のため繰り返し使えます。

マキタ4093D レストアの完了!

ということでジャンク品だったマキタのコードレス掃除機「4093D」のレストアが完了しました!

レストアしたマキタ4093D

7.2Vバッテリーの「4076D」に比べて9.6Vバッテリーの「4093D」はパワフルに回るようで吸引力に期待が持てます。静音性では「4076D」の方が上なので「4093D」は外での工作の掃除に良さそうです。

見た目が新品同様になった訳でもなく、モーターの異音が完全に解消された訳ではないですが、10年以上前の古いモデルが掃除機としての機能を果たせるようになったのでこれはこれで良いでしょう。
もちろんモーターの寿命が来たらお役御免ですが、分解したことで不具合発生時の対応もできそうですし、なんせ330円ですから。
課題としては古くてかなりヘタってきたバッテリーをどうにかする事ですね。

安価に復活できたことはラッキーだったし、今後のDIY活動において大いに役立ってくれる事でしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました