ハンドリベッターを購入したので分解清掃して動作の仕組みを調べてみました。
ハンドリベッターを手に入れた
たまに行く中古工具店のジャンクコーナーにあったもので税込580円。
ボルトでの締結ができない箇所に便利そうで前から欲しかった工具の一つです。
破損や欠品はなく、保証なしの現状品としてはわりときれいですね。
型番から調べてみたところ、
藤原産業株式会社「E-Value ハンドリベッターセット EHR-001」
で、4サイズのリベット各15本が付属したセット品で価格は概ね2,000円ほど。
工具本体だけでは使えないのでAPの4サイズ リベットセット (100個組)を買ってみました。
よく使うサイズがわからなかったので4サイズ揃っているのは助かります。
これで一通り必要なものは揃いましたが、結果として1,200円程度かかったので新品を買ってもよかった感じがします(笑)
ハンドリベッターを分解
現状品ということで正常動作するかわからなかったし、どんな仕組みなのか知りたかったので掃除がてら分解してみます。
バラせる範囲で分解してみたところ構成部品はこんな感じ。
これだけだとどんな仕組みかわかりませんがシンプルな構成ですね。
たぶんキモになる部分はここなのでしょう。
円錐を半分に割ったような部品の内側にあるギザギザがリベットのシャフトをしっかり掴んで引き出す感じですね。
後ろ(左側)にある黒いシャフト状の部品はスプリングに押されて円錐部品の先端を開くようにする役目がありそうです。
分解した部品は概ねきれいな状態でしたが簡単に拭き掃除しておきました。
分解したハンドリベッターを組み立てる
どのように動作するのか観察しつつ元どおりに組み立ててみます。
まずはこの部分。
黒い外側の筒部分は「ジョーケース」
二つに割れた円錐の部品は「ジョー」
「ジョー」を押すシャフトのようなものは「ジョープッシャー」
その後ろに「プッシャースプリング」を入れ
「リターニングナット」を締め付けて固定します。
ジョーケースの切り欠きとハンドル先端部分の位置を合わせつつ、ハンドルスプリングを避けながらフレームにハンドルを差し込む。
ハンドルのピン穴の位置がフレームの穴から見えたらピンを差し込む。
反対側にカラーとEリングを差し込んで完成。
ジョーケースとハンドル、スプリングの位置関係を理解すれば難しくないですね。
仕組み
分解して内部構造を見たおかげでリベットがカシメられる仕組みが理解できました。
- リベットを「ノーズピース」に差し込みハンドルを握ると「ジョー」がシャフトを咥える
- ハンドルをさらに握るとフランジ部にシャフトが引き込まれる
- シャフト先端部がフランジ部にめり込んでシャフトが切断されてカシメられる
というながれになるみたいですね。
ところで付属している「ノーズピース」ですがネジ部分から後ろの長さが違いますね。
長さが違うのはなんでだろう?と疑問に思いつつあれこれ観察してみると・・・
なるほど、「ジョー」の先端部分の開き具合が変わるということなんですね。
各シャフトの直径に合わせてジョーを押し開きフィッティングされるということですか。
シンプルかつ合理的でよく考えられてるなぁと感心してしまいました。
分解というのはこういった知的好奇心を満たすのにとても役立つのでいいですね。
(たまに破壊してしまうこともありますがw)
ということで概ね仕組みもわかったし、動作も良好になったので試しに何かカシメてみたいですね。
その後・・・
ところで分解したハンドリベッターの部品の名前がわからないので調べてみたんですが・・・
「トップ工業株式会社」のサイトにこんな素晴らしいページがありました。
部品の名称だけでなく詳細な仕様や使い方、メンテナンスの仕方などが記載されていました。
「お手入れの方法」を見ると結果として分解清掃してよかったのですが、最初からここを見ればよかったです。
やはり工具は定期的なメンテナンスが必要で使いっぱなしダメですね。
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