「トイレの換気」なんですが、うちは古い木造住宅なので元々換気扇が付いていません。
夏はトイレの室温上昇という問題もあるので、今回は「空気の入れ替え」を可能にする市販パーツを利用した簡単な換気対策をしてみようと思います。
トイレの換気の現状確認
前述の通り、うちのトイレには元々換気扇が付いていません。
一応窓は付いていますが開けただけでは「換気」の効果は期待できません。
実際匂いがこもりがちなので今までは消臭スプレーに頼っていました。
一階トイレの窓です。
比較的大きな窓で開ければ換気できそうな感じがします。
実はずいぶん昔に父親が窓の上の壁部分に小さな換気扇を取り付けたことがありました。
が、使用毎にスイッチオン・オフするのが面倒だったのか?その後しばらくして電源プラグが抜かれていました。
窓の上に換気扇を付けても室内全体の換気には効果は薄かったようですね。
この場合、換気扇と対角線上に高低差を付けて吸気口を設置する必要があるのでしょう。
こちらは二階トイレの窓です。
一階トイレと同じく換気機能は期待できず匂いがこもりがちです。
しかも夏の時期には西日が当たりトイレ室内の温度が上昇するという問題も。
ということで夏限定ですが、窓を開けたうえでドアに適当なものを挟んで常に開放させて換気をしていました。
見た目はだいぶ酷いですが、匂いが籠ることもなく室内温度上昇を抑えるのに効果がありましたね。
トイレの換気方法を考える
ということで、一番の問題点は換気用の空気取り入れ口が無い事、と言えそうです。
よく見る今時のトイレのドアにはガラリ(換気口)があって換気扇で排気するようになっていますね。
現状、窓を開ければ排気はできるわけですから、ドアに吸気口を付ければトイレ内の空気の流れを作ることはできるでしょう。
理想的なことを言えば加えてトイレの照明と連動した換気扇の設置ですが、今回はまず換気効率の向上のみをめざしてみようと思います。
取り付ける部品は?
さて、ドアにつける換気用の部品はどんなものがいいのか?調べてみると四角いスリットの入った大きな「ガラリ」というものが出てきますが、流石に大げさですね。
ということでドアの加工が簡単そうであまり目立たないこんなものを購入してみました。
左の物は中の様子が見えないようになっている空気口パーツ、右の物はホームセンターで見つけた換気用パイプのアミ部分のみ。
どちらも穴を開けてはめ込むだけの簡単なもので今回の換気対策にはもってこいの商品でした。
ドアの構造と穴あけの道具
ということでドアの穴開けなんですが、断面を見てみると厚みは概ね3.3cmありました。
これだけの厚みがあるドアに穴を開けることは可能なのか?と思ってしまいます。
しかしよく観察すると、1mmくらいのベニヤ板でフレームをサンドイッチしているような構造であることがわかりました。
ベニヤ板部分を叩いてみると軽い音がするし、ドア自体は軽いので中空構造であることは間違いないでしょう。
ドアの構造がわかったところで穴あけの道具にはこんなものを用意してみました。
AC100Vの電気ドリルと木工用の7枚刃ホールソーです。
1mmくらいのベニヤ板ならサークルカッターでも穴あけできそうな感じがしますが、垂直面への穴あけならこちらの方が早くて楽そうですね。
ちなみに換気用パーツがはまる部分の穴径はそれぞれ50mmと55mmの指定でした。
今回ははめ込みだけで設置したいのでできるだけ正確に近いサイズでの穴あけを目指します。
ドアに換気口を付ける
材料と道具が揃ったのでドアに穴を開ける作業をします。
1階トイレのドアに穴あけ
まずは一階トイレのドアに換気口用の穴を開けます。
外側は木目で内側は白いベニヤ板になっています。
以前ドア下端が剥がれたようで、父が別のベニヤ板を上から貼り付け補修したようです。
穴あけ位置は追加で貼られたベニヤ板の上側、左右の中心にしましょうか。
一階トイレのドアに取り付ける換気口はこちらにしました。
SUGATSUNE「プラスチック空気孔 APM型」APM-5056BR
換気用スリットが奥まった位置にあるため室内の様子が見えない構造になっています。
ドアに開ける穴径は50mmが指定されています。
サークルソーなんですが、いちばん近いサイズの直径が51〜52mmくらいでした。
そのまま開けると大きいので、できるだけ指定サイズになるよう結束バンドで刃の部分を絞ってみました。
廃材の1mm厚ベニヤに穴けテストをして結束バンドの絞り具合を調整してみました。
換気口パーツが勝手に外れない程度の穴が開けられたので本番にいってみましょう。
2mm程度のドリルで下穴を貫通させ表裏からそれぞれ50mmの穴を開けました。
予想通りドアは中空構造だったのでホールソーで簡単に穴開けできましたよ。
スガツネのプラスチック空気孔を取り付けた状態です。
外径56mm程度で目立ちますがドアの下部ですから気にはならない感じですね。
2階トイレのドアに穴あけ
続いて2階トイレのドアへ穴あけをします。
1階と同様の構造なので同じ位置に穴あけします。
2階トイレの換気口に使うパーツはこちら。
SHINYEI「換気パイプ用アミ」SK-60A
こちらは見ての通りアミだけなのでトイレ内の音や明かりが漏れてきますね。
ただ夏のトイレ内の暑さ対策を考えると、音や明かり漏れを気にするよりも換気効率の向上を期待したいのでこちらを選択しました。
まあ家庭内で気にすることはそうそう無いし、来客時は1階のトイレを使用することになるから問題ないでしょう。
こちらの指定穴径は55mmでしたが、いちばん近い刃の直径が57mmでした。
結束バンドで刃の部分を絞りましたがテストでは若干大きな穴になりました。
これ以上調整できなかったのでボンド併用で取り付けてみようと思います。
こちらも表裏に下穴を貫通させてからホールソーで約55mmの穴を開けました。
テストでの穴あけ通り若干大きな穴になってしまったので、四箇所点付けでボンド固定しました。
二階トイレのドアに取り付けた換気口です。
夜に明かりを点けると光が漏れるし白いので目立ちますね。
見た目は悪いですがトイレ内の通気性は確保できました。
トイレの換気口の効果は?
さて、トイレのドアに換気用パーツを取り付けた後の感想です。
窓を開けたトイレ内で換気口部分に手をかざすと手のひらに空気の流れを感じました。
その流量は決して大きいものではないですが確実に空気の流れが発生しています。
匂いも以前より軽減され、温度計を見てみると1℃ほど温度が下がっているようでしが誤差の範囲内でしょう。
温度上昇の軽減については(現時点では)体感的に大きな差は感じませんでした。
しかし換気口設置による空気の流れはできたので意味はあったと言えるでしょう。
しばらく様子を見て必要であれば、次回は換気扇による強制換気システムを考えてみようと思います。
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